インフルエンザの流行により、感染者が右肩上がりで増加していますが、
ノロウイルス、サポウイルスによる感染症胃腸炎の感染者も増加しています。
香川県では、10年ぶりとなる「ノロウイルス食中毒警報」を1月30日に発令。
また、山口県では3年ぶりとなる感染症胃腸炎の集団感染が2月2日から7日にかけて高齢者施設で確認されました。
岩手県では、ノロウイルス、サポウイルスが原因とされる感染症胃腸炎の集団感染発生件数は、昨年同期比で2倍近い数値となっているようです。
突然の嘔吐や下痢が発生した場合は、ノロウイルスに感染していることを想定して対処しましょう。
・おう吐(下痢)発生した際は場所が重要
①空調付近や風の流れでウイルス(飛沫核)が拡散し60分間は浮遊していると言われています。
空気の流れに乗って、他の部屋にウイルスが浮遊していく場合もあります。
②発生場所付近にいた人などは経過観察をしましょう。
・おう吐の処理は二次感染を拡げないため、1人で対処することが大切です。
また、処理者は24H~48Hの経過を観察しましょう。
・首から下げている名札なども注意です。エプロンを付けずにおう吐物処理をすると、
しゃがんだ時に名札が垂れて、ウイルスが付着してしまう可能性があります。
・小児用おむつ交換台の使用にも気をつけましょう。
処理者はもちろん、乳幼児が感染する事の無いようしっかりと除菌する事が大切です。
嘔吐物や糞便にノロウイルスが含まれているため、その発生場所が重要になります。
トイレから近い部屋や、トイレからの導線等に気をつけて管理されている施設もございます。
ノロウイルスは85℃以上、1分以上で死滅しますので、お風呂のお湯では死滅しません。
・風呂場での感染を避けるため、下痢をしている人は最後に入浴し、まずお尻から洗い流しましょう。
・職員で嘔吐や下痢の症状がある人は、トイレ利用はできるだけ入口から遠い個室を利用しましょう。
(トイレが複数ある場合、シーズン中は使い分けなど)
・トイレはノロウイルスに汚染している可能性が高いので、隣接している部屋は要注意です。
<さらに注意>
用を足した後にトイレのフタを閉めないで水を流すと、ふん便に含まれるノロウイルスなどが空中に拡散し、細菌感染する可能性が高くなることが判明しました。
トイレの便座の上空25.4cmまで微生物が飛散し、90分間も空中に浮遊していることがわかりました。
流行中は、体調の変化に注視して、おう吐や下痢等の発生場所を意識して二次感染を防ぎましょう。