6月中旬より、季節的な食中毒注意報に加え、ヘルパンギーナ、RSウイルス、いわゆる夏風邪と呼ばれ、子供たちを中心に流行する感染症の感染者が増加しています。
また、ノロウイルスによる感染症胃腸炎や手足口病、インフルエンザや新型コロナウイルスと昨年とは異なる状況ではないでしょうか。
警報や注意報の状況は自治体により異なるため、関心のある地域はご確認下さい。
多くの感染症が流行している状況では、どの感染症がどのウイルスが原因であるのか?また、そのウイルスは一般的な消毒で効果があるのか?と気になるところです。
例えば、感染症胃腸炎の代表格「ノロウイルス」はアルコール消毒では効果があまりない、と言われており、次亜塩素酸等の塩素を使用した除菌が必要と言われます。
ウイルスは2種類の構造をしており、「効果があるウイルス」と「効果がないウイルス」の違いは、その構造によるものです。
下記のイラストは区別を簡単に表記したものです。
膜があるものがエンベロープウイルス。膜がないものがノンエンペロープウイルスと言われています。
一見、膜があるものが強そうに見えますが、黄色の膜を破壊するのは、比較的簡単で界面活性剤(石鹸・洗剤に含まれる)は、膜を破壊できるとされています。
ちなみに、ウイルスは生き物でないため、不活化という表現を使って活動が停止したという事を表します。
活動ができない=増殖できない
一方、膜のないものは、カプシドを破壊しなくては、ウイルスの不活化はできません。
ヘルパンギーナは主に、コクサッキーウイルスが原因とされていて、そのコクサッキーウイルスはエンテロウイルス属となります。
また、ノンエンペロープウイルスに分類されるため、不活化にはカプシドを破壊しなくてはなりません。
そして、腸管でウイルスが増殖されることから、糞口感染、嘔吐物からの感染にも気をつけなければなりません。
主症状から回復した後も、ウイルスは長期に渡って排出されることがあるため、流行期は意識した行動が必要になります。
ノロウイルス対策同様に、おむつ交換台付近、トイレの個室内、トイレから近辺の居室への導線等、ジェスパを使用して感染対策に活用して下さい。